生活が乱れてくると、真っ先に疎かになってしまうのが食だ。

最近、毎日のようにお腹が鳴る。
空腹を感じていなくても、胃が空っぽになればお腹は鳴るものなのだ。

はじめて自分のお腹が鳴る音を聴いたとき、とても驚いたことを覚えている。
小学校に入りたての頃、風邪で嘔吐が止まらなくて、何も食べられないことがあった。
苦しい時間を過ごしていたらお腹からグ〜という音がして、「これは何の音?」と母親に尋ねたら、「お腹が減る音よ」と言われた。
もちろんそういう表現があることは既に知っていたのだけれど、それは完全に擬音であり、誇張として使われているものだと思っていて、本当に人間の身体から出る音だとは認識していなかったのだ。

なぜそんな年まで知らなかったのかといえば、
まわりの大人(家族)が一日三回、一度も欠かすこと無くわたしに食事を与えてくれていたからである。
それは約束されていて、見返りも存在しない当たり前のことだった。

朝起きたら朝ごはんを食べよう、12時を過ぎたからお昼にしよう、なんて習慣はもうとっくに無くなっていて、就寝する直前に胃もたれするようなラーメンを食べてもいいし、おみやげにもらったケーキをご飯代わりにしてもいい。憂鬱な日は一日何も食べなくてもいい。選択は全て自分に委ねられている。

それは制約がない、とても自由なことだけれど、たまに悲しくなる。そんなときは誰かが現れて、今日はこれを食べなさいって言ってくれたらいいのに。

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